結構、研究会が続きます。昨日は純粋に基礎の勉強会でした。住友別子病院の二宮先生、四国がんセンターの大橋先生が一般演題、愛知県がんセンターの近藤英作先生が「機能性ペプチドを応用した薬剤耐性肺がんの標的」という特別講演でした。3人ともかなりレベルの高い話をしてくれました。①de novoのEGFR遺伝子変異肺癌のT790Mは最近の高感度試験では40-50%で検出され、とくに西尾laboでは70%も検出されている。②PC-9は、ultra deep sequenceでもT790Mが出ていない。③L858R/T790Mは、gefitinibにはL858Rと比べて4倍くっつきにくくなるが、ATPは逆に入りやすくなる構造変化がおきている(昔、木浦先生が良く言っていました)。④neratinibはEGFRのinactive formに主に働くからT790Mには効きにくく、乳癌にはまだ臨床試験が続いている。⑤afatinibのpulse therapyが世界肺癌学会で発表されていた。⑥HER2発現乳癌では、lapatinibがHER2を細胞膜にとどめておき(アンカリング)、そこへherceptinが効果を発揮させやすい。⑦T790Mに対しては、panituzumab+afatinibもvivoで効く(去年論文読んだような気がした)。cetuximab+afatinibのT790Mの効果はADCC活性とは関係なさそう。⑧EGFRのダイマーでは、donor kinase とacceptor kinaseがあり、モニカさんのdata(PNAS 2013)では、donorがwild type、acceptorがmutantで、ある人工的なmutantはsuper acceptorとして強いシグナルを送るようです。donorのwild type EGFRにcetuximab、acceptorのT790Mにaffatinibが大橋先生の仮設です。近藤先生は、最近の彼の仕事Molecular Cancer TherapyやNature Communucationの紹介をしてくれました。ひとつひとつの実験結果に対して、理論的推論を完全につめてから次の実験を組み立てるという本当は当たり前のことが、私にはあまりできていないのでとても参考になりました。彼のpeptide nanomedicine(細胞膜透過性ペプチド)も個人的には話はきいていたのですが、はじめてlectureを受けました。細胞膜に親和性の高いアミノ酸(主に陽性荷電のRやKの組み合わせ)ペプチドを作製して、active tranportationで細胞膜にとりこみ、そのペプチドに何かをくっつけて抗腫瘍効果を発揮させる次世代の医療です。お互いの学生時代を知っているので信じられないようなことが多々ありましたが、彼のpotentialの高さには本当に参りました。

Basic Biology Seminar
2013年11月17日

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