肺癌学会の第一日目でした。ランチョンセミナーで、愛知県がんセンターの谷田部恭先生の「肺癌診療における免疫染色の現状と課題」の座長をさせていただきました。地味な演題名でしたが会場は満員で、さすが谷田部先生でした。免疫組織抗体では、affinityはマウスモノクローナル抗体、ラビットポリクローナル抗体、ラビットモノクローナル抗体の順に感度が高くなってきています。確かにALKの免染では、ALK1(リンパ腫で使用されるマウスモノクロ)、5A4の抗マウス、D5F3の抗ラビットの順に良いです。ただ、1A4はマウスでも最もよいかもしれません(J Thorac Oncol. 2015;10:713-6)。最近ではラット抗体が最も高感度とのことでした。どうも高等動物の方が免疫応答が良いようです。Eカドヘリン、HER2、Cyclin D1、RB、hMLH1、ASPL(alveolar soft pedal tumor)-TFE3融合遺伝子産物、WT1、βカテニン、FLT1、IDH1 R132の綺麗な免染もみせてもらいました。EGFR L858Rやexon 19欠失蛋白を認識する抗体もありましたが、L858RはG719Sと交叉、exon 19はexon 20 insの交叉があるようです。シグナル増幅検出系の進歩として、polymer法、タラマイド増感法とその(内因性ビオチンを克服するための)ビオチンフリーシステム、デキストランポリマー法(En VisionTM FLEX)についても詳しく説明してくれました。最後はPD-L1の染色についてでした。clone 28-8、22C3、SP142、SP263の4つの違い、28-8はcomplementary diagnosis、22C3はcompanion diagnosisについても言及してくれました。有名どころが軒並み前の方に座っておられた玄人好みの講演で、とても良かったです。
肺癌学会ランチョンセミナー
2015年11月26日

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