ハーバード大学の有名人Dr. Sequistが土曜日に岡山で講演されました。まず驚いたのは、14年間ゲフィチニブを投与しているご自身の患者さんの話でした。きっとこの方は純粋なEGFR oncogeneで発癌しており他のmutation burdenは極めて少なく、alternative pathwayも入りにくいのではと思いました。rociletinibの副作用の高血糖は、主に代謝物がIGF-1Rとinsulin receptor kinaseを抑制するからではとのことでした。IGF/IGF-1R亢進は耐性機序の一つで、これを抑制すると本来はPFSは長くなるはずですが、rociletinibの奏効期間は短いことがわかっています。IGF-1Rを抑制するとfeedbackがかかりinsulinの分泌は亢進して低血糖になりそうな気がしましたが、受容体が働かないので高血糖になるようです。豊岡先生がこのあたりを質問していました。osimertinibとの有望なcombinationでは、BCL2阻害剤とのcombiでSCLCの移行が阻止されるのではと話していました。パネリストの市原先生はbevacizumabとのcombiを、木浦先生はCBDCA+PTX+gefitinibのCR10%からchemoとのcombiに興味をもっていました。あと、Dr. Sequistのルーツ(4世代前)は日本とのことで驚きました。明治時代に米国に行かれたのでしょうか。初めての来日とのことですが、 優しい人柄でわかりやすい英語を話してくれました。ぜひまた来て欲しいです。


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コメント一覧 (2件)
いつも勉強させて頂きありがとうございます。岡山は連日様々な研究会があって羨ましいです。TKIとはまったく別の話で済みませんが、腫瘍組織浸潤リンパ球(TIL)が肺がんにおける免疫チェックポイント阻害剤の分子マーカーになる可能性はどうなのかなあ?と最近考えています。乳がんではHER2やTNBCでは高いようでTNBCに特化した試験が展開されているようですが…PD-L1だけでなく、そちらにも目を向けてみてはどうなのか(既に向けているのかもしれませんが)と思います。私が代表世話人をしている備後臨床腫瘍研究会にやっと産業医大の岩井佳子先生に来ていただくことになり(12月)、その辺のところも是非聞いてみたいと考えています。では、神戸で。
肺癌でもPD-1/PD-L1抗体とTILは最近注目されてますね。TILのなかでもTreg lowなどはもともと予後が良いようなので、TILのsubsetとPD-1/PD-L1抗体の効果予測因子になるかどうか、これから研究して行く必要はありますね。ありがとう。