東京でのEXTRA試験の会で基礎勉強をしてきました。遺伝子変異のないEGFRの場合、EGFがEGFRと結合しカベオラで細胞内に取り込まれます。恐らくEGFR変異で自己リン酸化されたEGFRも同じ様にして、より効率的に取り込まれ小胞化され初期エンドソームに融合され、続いて後期エンドソームと融合します。そこから、ライソソームにより加水分解されるものとエキソサイトーシスとしてエキソソームとして細胞外に遊離するものに分かれます。EGFR-TKI耐性細胞から遊離されるエキソソームが隣接するEGFR-TKI感受性細胞に取り込まれ、さらに耐性が伝播するという仮説があることを話されていました。10年ほど前に似たようなことを想像して基礎実験も試みていましたが、その頃はエキソソームという概念を知らなかったです。エキソソームが臓器特異的に取り込まれ、エキソソームの発現するインテグリンが臓器特異的な発現パターン示し、転移先が決定されている話もどこかで聞いたことがあったのですが、そのことも再認識しました(Nature. 2015;527:329-35)。私たちが研究しているROR1についてはこの系の入り口になります。EGFRの他、HER3、MET、IGF-Rなどもカベオラにあり、カベオラを構成するcavin-1とcaveolin-1の相互作用を促進させるのがROR1であり、caveolin-1のライソソームでの分解を抑制しています。入り口のROR1を阻害するといろんなシグナルを止めてしまいますが、出口のエキソソームの何かを阻害する方が理にはかなっています。細胞膜のエキソソームが遊離される部位や取り込まれる部位についても面白そうです。
エキソソーム解析
2017年2月26日

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