臨床遺伝子医学研究会

 第50回臨床遺伝子医学研究会で小林久隆先生(京大ー>アメリカ国立がん研究所[分子イメージングプログラム])の講演を拝聴しました。Photo-immunotherapyが現実味を帯びてきて臨床研究にはいるというすごい講演でした。基礎的なこともよく勉強になりました。当たり前のことですが、キメラからヒト(化)抗体になると、血中半減期が約5倍になり、binding, blood pool, EPR effect(腫瘍組織では血管透過性
が亢進しているため、高分子や微粒子が血管より流出しやすい、また、リンパ系が未熟なため腫瘍組織に到達した物質は蓄積する特性)などのために、分子imagingがこれまできれいにできなかったことから、molecular targetにbindingしたものを後で光らせるという発想でした。ヒト化抗体に、今までにヒトへの投与実績のあるICGをくっつけたりもしていました。そこから治療に応用し、HER2過剰発現したものに抗体をくっつけ、それを光らせたときに殺細胞効果をもたらすというものです。ひとつの抗体だけではなく、HER2, CD44, FOXP3(CD25)のカクテル抗体もあるようです。FOXP3発現リンパ球を抑制すれば局所免疫も亢進するという考え方でした。ただ、ゼノグラフトの肺転移モデルには、抗腫瘍効果による局所の炎症が強すぎて肺炎を起こすので難しいとのことも教えてくれました。脳転移にはblood brain barrierがあるので、gliomaなどの脳腫瘍には、腫瘍に直接打って、バルクは外科的に切除し、神経に近いところはこのphotothetrapyで抗腫瘍効果をもたらすということもしているそうです。骨にも直接到達しにくいので、骨の中に針で直接打つ方法もありとのことでした。肺癌の遠隔微小転移巣根絶に夢のある話でした。

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