昨日、第18回Asian Pacific Society of Respirology(APSR)に出席のため、横浜へ日帰りをしました。4日間もありますが、明日が最終日です。今まで行ったことがなかったのですが、アジアの国の持ち回りで行われている学会です。完全アウェー(日本よりも他国の人が多く、悪性よりも良性呼吸器疾患の方が多い)という感じでした。若手のシンポジウムで、島根大学の磯辺先生と二人で座長をしました。ハーバード大学のDr. Imielinskiは、肺癌のゲノム解析の成果を、CellやNatureに報告しています。EGFR遺伝子変異陽性肺癌の新しい変異(キナーゼドメインではなくc末端にあるEGFR exon 25-26 deletion)はpEGFRからpAKTへ伝達し、erlotinibはL858Rほどには効果はないがそれでも感受性があること、また、肺腺癌の約2%に認められるRAS subfamily(lesser-known cousin of RAS)のRIT1変異について話してくれました。RIT1からMEKやAKTへのシグナル伝達が進み、その遺伝子変異(RIT1 M90I)を有する細胞株(NCI-H2110)は、PI3Kでもvivo(ゼノグラフト)でも効果を有していました。彼が言っていたKEAP1遺伝子変異(肺腺癌の10%)は、次の東北大学のDr. Mitsuishiが詳しく話してくれました。KEAP1-Nrf2システムが、はやりのcancer metabolismに関与しているようです。なんとA549はKEAP1変異をもっており、Nrf2をknockdownすると増殖抑制がかかり、IDH1レベルなんかも低下するようです。あとの3名(Dr. Hase, Dr. Kato, Dr. Huber)は臨床の話でした。われらの加藤有加先生もきれいな英語とわかりやすいスライドで「Maximaizing the benefit of chemotherapy for advanced NSCLC」の講演で、主にEGFR-TKIと化学療法の話でしたが、とても好評でした。
APSR
2013年11月13日

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