続きです。特別講演では、がんセンター(今月、東京大学の教授になられたそうです)の柴田龍弘先生が「がんゲノムprojectのこれから」という講演をしてくれました。数ヶ月前にたまたま「実験医学」の別冊を読んでいたのですが、その編者でした。難しいことをとてもわかりやすく講演されました。hairy cell leukemiaのBRAF mutation、軟骨肉腫のCOL2A(collagen、extracellular matrixを制御)やFN1-ACVR2A(fibronectin- activin receptor)などのoncogene driver、なんと軟骨肉腫は前立腺癌のgenome signatureと似ているそうです。確かにどちらも50歳以上の男性に多い疾患です。また、胆管癌のFGFR fusion gene、medulloblastomaのGFT1 familyの話も、どこかで聞いていたのですがあらためてその重要性を認識しました。あと、第3世代のsequencer(PacBIO RS)も実用化されているそうです。「DNA1分子を鋳型としてDNAポリメラーゼによりDNA合成を行い、1塩基ごとの反応を蛍光・発光などの光で検出することにより、リアルタイムで塩基配列を決定する」そうですが、第2世代と比べると速いという以外にあまりイメージがわきませんでした。oncogene driverについて光富先生が質問されていましたが、これは癌になる際にpositiveにselectionされているgeneであり、これは1つでも5つでもかまわないとのことで、簡単にはEGFR遺伝子変異やALK融合遺伝子が同時にあってもよいという理解をしました。とても良いお話でした。
肺癌分子病態研究会報告2
2014年9月18日

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