ストレスが転移を誘導

Sunday meetingでは総合外科の湯川先生が「Chronic stress in mice remodels lymph vasculature to promote tumour cell dissemination. Nat Commun. 2016 Mar 1;7:10634」を抄読してくれました。マウスを1週間拘束した後のストレスが腫瘍内のリンパ管を増生し(リンパ管の腫瘍径増大、VEGF-C上昇)、がんの転移を誘導し予後を悪くするという話でした。ストレスは交感神経を高めてエピネフリンを放出させます。それがCOX-2の発現を誘導して間質から分泌されたVEGF-Cによりリンパ節転移を助長するとともに、腫瘍関連マクロファージのCOX-2->PGE2が腫瘍細胞からもVEGF-Cを分泌させます。そこで、beta-blocker、anti-VEGFC、anti-COX-2抗体の有効性が示唆されていました。臨床的にも乳がん患者さんでbeta-blockerを使用しているとリンパ節転移と遠隔転移を減らしていましたが、局所再発には差がないということも示されていました。湯川先生は肺癌でCOX-2の基礎研究をされていたのでこの論文に興味をもたれたようです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次