2021年の終わりに

2021年も終わりです。まず、8月に私が会長をさせていただいた第63回日本呼吸器学会中国・四国地方会を盛会のうちに無事終えることができ、この場を借りまして教室員や学会員の皆様、ご支援をいただいた関係者の皆様には、心より御礼を申し上げます。簡単に本年の診療、教育、研究の総括をしたいと思います。診療面では、肺がん、悪性リンパ腫、大腸がん、膵がん、胃がん、肉腫、白血病、多発性骨髄腫を中心に、常時40~50人の入院患者さんを当科で担当し、外来でのがん薬物療法患者さんも過去最大になりそうです。教育面では、コロナ禍で医学生のクリクラが思うようにできなかったのが残念でした。初期研修医の教育としては、8月の日本肺癌学会中国・四国支部会でJ1の高橋進太郎先生が「放射線化学療法後に遅発性の高度食道狭窄を呈した肺癌の一例」で優秀賞を、12月の日本呼吸器学会中国・四国地方会でJ2の松井佐栄子先生が「腫瘍随伴症候群と免疫関連有害事象の鑑別を要した神経筋接合部疾患合併肺癌の1例」で優秀賞を受賞しました。指導医が一般診療だけではなく、サイエンティストの入り口へ導いてくれています。12月の地方会の後期研修医セッションでは、内科専攻医プログラムで福山市民病院研修時の市山成彦先生が「腎性塩類喪失症候群とSIADHの鑑別を要したシスプラチン投与後の肺小細胞癌の1例」で優秀賞をとり、来春の再会が楽しみです。研究面では、英語論文は15編(当科の筆頭著者あるいは責任者は5編)でした。残念ながら大学院4年生だった中川望先生は5月に急逝しましたが、彼の論文を「Targeting ROR1 in combination with osimertinib in EGFR mutant lung cancer cells. Exp Cell Res. 2021;409(2):112940」として報告できました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。2022年も引き続きよろしくお願いいたします。

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