ILAとICI

切士先生が「Pre-existing Interstitial Lung Abnormalities and Immune Checkpoint Inhibitor-Related Pneumonitis in Solid Tumors: A Retrospective Analysis. Oncologist. 2023 Aug 17:oyad187」を抄読しました。2014年から2019年にがん腫をとわず免疫チェックポイント阻害薬(ICI)投与前に胸部CTを撮影した患者さん(肺がん112人、腎がん33人、悪性黒色腫35人、胃がん29人の計209人)で、Interstitial Lung Abnormalities(ILA)の存在とその後の間質性肺炎発症を調べた後方視的研究です。ILAは、胸部CTで同一断面で5%以上の面積を占める間質陰影(網状、すりガラス、びまん性粒状陰影、蜂巣肺、牽引性気管支拡張)と定義されることが多いです。ICIによる間質性肺炎は23人(11%)に認められ、喫煙歴とICIの種類(ペムブロリズマブが高頻度)が発症に関与していましたが、ILAのスコアには関係がなかったようです。多変量解析では喫煙歴のみが有意でした(P=0.028)。ILAスコア3は蜂巣肺や牽引性気管支拡張が認められIPFとの鑑別も難しいですが、10人中1人のみが間質性肺炎を発症していました。ILAを有する場合はICI投与をためらうことがありますが、本論文からは慎重に投与可能ということでしょう。

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