4/30の抄読会では、初期研修2年目で初めて当科を1ヶ月ローテイトしていた長崎先生が最後の日に「Comprehensive genomic analysis of malignant pleural mesothelioma identifies recurrent mutations, gene fusions and splicing alterations. Nat Genet. 2016 Apr;48(4):407-16. 」を読んでくれました。規模の大きい中皮腫ゲノム網羅的解析の初めての報告で、分子生物学的分類(sarcomatoid、epithelioid、biphasic-epithelioid、biphasic-sarcomatoid)を提唱していました。予想されたより遺伝子変異は少なく(AMLや甲状腺乳頭癌より少し多いだけで、肺癌よりは少ない)、smoking signatureの塩基置換も稀でした。有名なBAP1、NF2、TP53以外にautophagy kinaseのULK2やヒストンメチルトランスフェラーゼを含むSETドメインファミリーのSETD2などの遺伝子変異が発見されました。copy number gain、fusion、splicing aterationなどの遺伝子変化の報告も多数ありました。腫瘍浸潤部位のT cellとM2マクロファージの解析も行われ、PD-L1の発現は39%に認められていましたが、sarcomatoidにはneoantigenの増加はなかったようです。かなり難しい内容でしたが、よく読めていたのには驚きました。来年の3月にまた当科で研修するとのことで楽しみです。
中皮腫ゲノムの網羅的解析
2016年5月4日

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