JAK/STAT3とPD-1

今週の抄読会は私の番で、「Identification of the Cell-Intrinsic and -Extrinsic Pathways Downstream of EGFR and IFNγ That Induce PD-L1 Expression in Head and Neck Cancer. Cancer Res. 2016;76(5):1031-43.」を読みました。私たちは今までEGFR変異肺癌のJAK2/STAT3シグナルについて研究してきました。今回の論文では、ヒトパピローマウイルス(HPV)は頭頸部癌(特に中咽頭癌)の原因と言われていますが、HPVの感染の有無でEGFR overexpression -> JAK2/STAT1->PD-L1シグナルについて調べていました。もともと、JAK2遺伝子とPD-L1遺伝子はともに染色体9p24上にあるため、9p24 amplificationに伴いどちらも増幅したり、中が少し欠損してJAK2とPD-L1の遺伝子再構成があるようなリンパ腫が既に報告されています。JAKの阻害によりPD-L1も低下するリンパ腫細胞株もあります。また、PD-1抗体耐性の悪性黒色腫ではJAK2変異が報告されています。これらの文献を読むうちに、肺癌においてJAK2/STAT3の阻害は免疫賦活に繋がるのかPD-1/PD-L1抗体の効果減弱となるのか興味がわいてきて、これまでやってきた分子標的の研究と免疫の話をリンクできそうな気がしてきました。

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