先週は越智先生が「STK11 genetic alterations in metastatic EGFR mutant lung cancer. Sci Rep. 2025 Feb 17;15(1):5729」を抄読しました。cBioPortalデータベースと実際の症例を用いて、STK11遺伝子変異とEGFR遺伝子変異の関係を調べていました。予後は傾向スコアマッチング(PSM)の前後で解析しています。STK11遺伝子変異はEGFR遺伝子変異とほぼ排他的ですが、EGFR遺伝子変異とSTK11遺伝子変異の両方を有する患者のひとりはオシメルチニブに感受性がなく、予後不良でした。これらを裏付けるためにEGFR遺伝子変異細胞株を用いた実験を行い、STK11をshで落とすとオシメルチニブ抵抗性となっていました。STK11遺伝子変異は代謝シグナル伝達経路と相関を示し、STK11遺伝子欠損細胞においてオシメルチニブ+トラメチニブ(MEK阻害薬)が有効となっていました。STK11 (LKB1)はmTORC1の活性を間接的に抑制するセリン/スレオニンキナーゼであり、免疫チェックポイント阻害薬だけではなくEGFR-TKIの感受性にも関与していることがわかりました。
EGFRとSTK11
2025年3月13日

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