昨日の抄読会で、越智先生が「Two Novel ALK Mutations Mediate Acquired Resistance to the Next-Generation ALK Inhibitor Alectinib. 」Clin Cancer Res. 2014 Sep 16. [Epub ahead of print]を抄読してくれました。このALK陽性肺がん株(H3122)にalectinibをかけ続けると、二次変異(V1180L)が出現し獲得耐性となるようです。磯崎先生が作っている別のふたつのALK陽性肺がん株のalectinib耐性株ではいずれも二次変異はでてきませんでした。もとの細胞株で異なるのか、面白いところです。また、ALK陽性肺がん患者でalectinib耐性となった方からはI1171T変異を検出したようです。これらふたつの二次変異はいずれもgate keeper部位とのことで、越智先生得意の3次元で説明してくれました。クーロン力とファンデルワールス力の総和によって変化する自由エネルギー値が、二次変異のないALKより二次変異の出現したALKでは高くなり、alectinibとの親和性が低下するようです。具体的には、I1171Tでは、1167番目のE(グルタミン酸)の下の方へC-helixが曲がってきて、本来あるE1167とalectinibの水素結合が壊れてしまう。一方、V1180Lでは、L(ロイシン)のメチル基がalectinibとぶつかってしまい、1180Lとalectinibの間のファンデルワールス力が弱くなるということでした。高校化学をもう少しやっておけばよかったです。
alactinib耐性肺がん
2014年9月20日

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