私が、「Convergent mutations and kinase fusions lead to oncogenic STAT3 activation in anaplastic large cell lymphoma. Cancer Cell. 2015 Apr 13;27(4):516-32. 」を抄読しました。個人的なtopicであるSTAT3について探していたら見つけた論文です。ALCLでは、もともと比較的予後の良い若年発症のALK陽性の群と、50代にpeakのある予後不良のALK陰性の群があります。ALK陰性には共通した遺伝子群は見つかっていなかったのですが、この著者たちはNCOR2-ROS1とNFkB2-ROS1の融合遺伝子を発見しこれがSTAT3へ、PABPC4-TYK2とNFkB2-TYK2の融合遺伝子も発見しSTAT1/STAT3へシグナルを送ることを述べています。もっと面白いと思ったことは、JAK1とSTAT3の両方の遺伝子変異を有するALCLを発見しており、これが強いSTAT3発現を誘導していました。JAK1やSTAT3の阻害剤の研究はリンパ腫で先行していますが、私たちも肺癌で進めています。もともとの私たちの研究室(岡山大学第2内科の4研)はリンパ腫と肺癌を両方取り組んでいました。その時のchiefであった大熨先生なら、今でももっと斬新なアイデアを出していたと思います。私たちも負けてはいられません。
未分化大細胞型リンパ腫のALK
2015年6月27日

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