cisplatin+RT

先週金曜日の抄読会では、本多先生が「STAT1 Activation Is Enhanced by Cisplatin and Variably Affected by EGFR Inhibition in HNSCC Cells. Mol Cancer Ther. 2015 Sep;14(9):2103-11.」を読んでくれました。もともと局所進行頭頸部癌の標準的治療はcisplatin +RTかcetuximab +RTですが、cisplatin + cetuximab +RTが良くないのはなぜかということに発した研究でした。STAT1はcytotoxic T cellへの抗原提示や活性化に重要であり、cetuximabはSTAT1依存性に抗腫瘍免疫を発揮することが知られていたようです。cisplatinは非腫瘍組織のSTAT1を活性化し、cisplatinの抗腫瘍効果は頭頸部癌の適応免疫に依存することも知られていました。STAT1高発現の腫瘍はcisplatinで治療された頭頸部癌の予後良好因子としての報告もあるようです。本研究では、cisplatinによるアポトーシスはSTAT1を活性化させましたが、STAT1を阻害するとcisplatinによるアポトーシスを抑制し、またEGFR阻害薬はSTAT1を抑制していました。EGFR阻害剤をcisplatinに加えると、頭頸部癌細胞株の種類によりSTAT1の活性化やアポトーシスの状態が変わってくるようです。臨床検体でもpSTAT1の発現が高いほど、cisplatin+panituzumabの治療効果は乏しかったとのことでした。EGFR変異肺癌でもchemotherapy+EGFR-TKIの有効性が再評価されています。臨床研究開始前の基礎実験ではpositive dataが多くとりざたされますが、なぜ効かなかったのかを検証する基礎研究の重要性を認識できた論文でした。

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