mTORC1/2阻害剤

今日は私が「RICTOR Amplification Defines a Novel Subset of Patients with Lung Cancer Who May Benefit from Treatment with mTORC1/2 Inhibitors. Cancer Discov. 2015 Dec;5(12):1262-70.」を抄読しました。もともとmTOR阻害剤は八杉先生の博士論文のeverolimusで研究していました。その後もmTORC1/2阻害剤のAZD8055でも実験しましたが、臨床試験ではうまくいっていなかったので実験を中断していました。今回の臨床試験で使用されていたCC-223やMLN0128はうまくいるようで、mTORC2の構成分子のひとつであるRICTORの増幅がある肺癌に効果がありました。実際にRICTOR増幅がある肺癌は13%で、腺癌だけではなく扁平上皮癌、小細胞癌、大細胞神経内分泌癌にも10%前後認められており、あらゆる組織型に期待できそうです。ただこれまで遺伝子増幅のある腫瘍系に効果がある実地医療で証明されたものはHER2増幅に対するHER2阻害剤だけで、これも抗癌剤と併用でないとあまり有効では無く、RICTOR増幅肺癌もRICTORを阻害する分子標的薬と殺細胞性抗がん薬の併用が期待されます。

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