胸腔内ウロキナーゼ

今回は、長﨑先生が「Using urokinase to treat malignant pleural effusions. AJR Am J Roentgenol. 1999 Sep;173(3):781-3.」を抄読しました。胸腔にウロキナーゼを注入することは、実臨床ではときどき行われていますが、なかなかエビデンスがなかった分野です。22人の悪性胸水を有する患者さんに胸腔ドレナージを行い、-20 cmで陰圧をかけ、100mL/day以下になったとき、ウロキナーゼを注入します。その後、胸水コントロールができた16人の胸腔内にドキシサイクリン、タルク、またはブレオマイシンを入れました。9人が胸水の再貯留がなく、6人が以前ほどの胸水ではなくなり、1人は無効でした。胸水中にフィブリンが析出し、胸腔内に隔壁ができるのを防止するというのが本論文の背景です。隔壁ができてからウロキナーゼを入れるのではなく、前もって注入するのが本当に良いかどうかも興味あるところです。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • こんばんわ。悪性胸水からちょっとずれますが、胸腔内ウロキナーゼは当院では特に膿胸に良く行う手技です。膿胸でも当然ながら隔壁が出来切る前にやった方が良いように思います。ただ結果的に呼吸器外科に胸腔鏡下掻爬を依頼した場合、再三ウロキナーゼを注入した症例はやはり出血が多く大変だそうです。膿胸が来たらすぐ呼吸器外科相談が鉄板だと思います。

  • いちろう先生、ありがとう。
    私も膿胸のほうがウロキナーゼ注入が多いように思いますし、膿胸は確かに外科の疾患ですね。いずれにしろ、この保険適応がないのが残念です。

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