今日は、私が「Beyond Programmed Death-Ligand 1: B7-H6 Emerges as a Potential Immunotherapy Target in SCLC. J Thorac Oncol 2021;16:1211-1223」を抄読しました。SCLCではPD-L1発現が20%未満であり、2nd line以降には抗PD-1/PD-L1抗体の有効性は認められず、EDの1st lineのプラチナ+エトポシド+抗PD-L1抗体でもせいぜい2-3ヵ月の生存期間の延長に過ぎません。本論文は、SCLC細胞株と組織検体で免疫関連のリガンドをRNA sequenceやimmunohistochemistryで探索していました。NK細胞の受容体NKp30のリガンドであるB7-H6が細胞株でも腫瘍検体でもよく発現しており、高発現ほどPFSが延長しCD45陽性の白血球(特にCD4/CD8陽性のT細胞やB細胞)が浸潤していました。ただB7-H6は活性化NK細胞とは逆相関(r=-0.23, p=0.043)していました。受容体のNKp30のCAR T細胞の研究が行われており、治療に結び付く可能性があります。我々が慣れ親しんだSBC-1, 3, 5のdataもでており、SBC-1はASCL1陽性の神経内分泌型、SBC-3と5はYAP1陽性の非神経内分泌型のSCLCであることも記載されていました。神経内分泌型と非神経内分泌型で差があるのは、CD70, CD81, HLA-B (MHCI), HLA-E, MICA, VTCN1 (B7-H4)で、これらも標的になり得るようです。
肺小細胞がんの免疫チェックポイント
2022年3月18日

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