昨日は、越智先生が「Efficacy and Safety of Patritumab Deruxtecan (HER3-DXd) in EGFR Inhibitor-Resistant, EGFR-Mutated Non-Small Cell Lung Cancer. Cancer Discov. 2022;12:74-89」を抄読しました。NSCLCの83%に発現しているHER3を標的とするパトリツマブ デルクステカンの内容でした。EGFR-TKI耐性EGFR細胞株にはHER3は増強していますが、HER3の変異がEGFR-TKI耐性機序に関与しているかどうかは明らかではありません。この試験はEGFR-TKI耐性となったn=81のphase Iでした。recommended doseとなった5.6mg/kg(n=57)では、これまでのレジメン数中央値は4(範囲:1-9)と多いですが、奏効率57%、mPFS 8.2ヵ月、OSは中央値に達せず(9.4ヵ月-NE)、骨髄毒性が主な有害事象でした。HER3の発現程度と奏効率は有意差が無く、投与前の血漿中にEGFR変異のDNAが検出されたn=40では、3週目または6週目に消失した場合は奏効率が良く、PFSの延長が見られていました。日本でもこの抗HER3抗体とtopo1阻害薬の薬物複合体 vs プラチナ併用化学療法の第3相試験(HERTHENA-Lung02)が行われており、主要評価項目はPFSです。プラチナ併用化学療法も良く効くはずですので、勝てるかどうか興味あるところです。
HER3標的薬物複合体
2023年6月24日

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