高齢者の股関節骨折

J1の北尾先生が「Long-term functional outcome after a low-energy hip fracture in elderly patients. J Orthop Traumatol. 2019;20(1):20」を抄読しました。low-energy fractureというのは、交通事故などではない転倒で生じる骨折とのことでした。65歳以上 (mean age 82.2, SD ± 7.5)の216名 が対象となり、オランダの75歳以上のpopulationと比較していました。骨折5年後には歩行器や杖も含め介助が不要なのは56.8%から29.7%でgeneral populationの34.1%より多く、自宅で過ごしているのは84.2%から5年後には60.5%となり、nursing homeは10.5%(general populationは6.0%)でした。どこか痛いところがあるのは骨折1年後には元に戻っていました(NRSスコアで1.97から1.89)。5年後に死亡しているのは69.4%で、82歳のpopulationの22.9%より高く、骨折がおこるような基礎疾患のためか、骨折が何かの契機になっていたかはわかりません。いずれにしても転倒・骨折予防は重要なのはわかりました。

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