附属病院からのローテイト中の矢野先生が「Child-to-adult neurodevelopmental and mental health trajectories after early life deprivation: the young adult follow-up of the longitudinal English and Romanian Adoptees study. Lancet. 2017 ;389: 1539-1548.」を抄読しました。ルーマニアのニコラエ・チャウシェス政権の時代に劣悪な環境で育った孤児たちが背景になった論文です。ルーマニアの養護施設で、出生直後から愛情の乏しい環境で育った後にイギリスで養子として引き取られた子供の神経発達や精神衛生を研究したものです。もともとイギリスの養護施設で過ごした子供と比べ、6ヶ月以上ルーマニアの施設で過ごした子供は、自閉症スペクトラム障害、脱抑制性社交障害、不注意・過活動の症状が高率で、若年成人まで持続していました。少なくとも生後6ヶ月は愛情の下でしっかり育てる重要性が示唆された論文です。矢野先生は私と越智先生の小グループで、当時から精神科に興味をもっていました。これからも頑張ってください。
幼少期の愛情
2018年6月14日

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