NOACとtPA

3/30はJ1の木村先生が、「Association of Recent Use of Non-Vitamin K Antagonist Oral Anticoagulants With Intracranial Hemorrhage Among Patients With Acute Ischemic Stroke Treated With Alteplase. JAMA. 2022;327:760-771」を抄読しました。NOAC(DOAC)を投与していると急性期脳梗塞には出血のリスクが高くなるためにtPAは使いづらいということになっています。急性期脳梗塞の患者さんでtPAで治療をされた163038人中、7日以内にNOACを内服していた2207人(1.4%)とそれ以外の160831人(98.6%)を後方視的に比較しました。主要評価項目はtPA投与後36時間以内に生じた症状を有する脳出血で、non-adjustedでそれぞれ3.7%と3.2%、背景因子でadjustedしたオッズ比は0.88(95%CI, 0.70 to 1.10)で差はなかったです。日本ではNOAC内服から4時間以内はt-PA投与の適応外とされるようですが、4時間以降はこれで少し使いやすくなるかもしれません。私ごとですが、今年度をもって臨床研修センター長を辞し、初期研修医を対象にしたこの抄読会報告も終了となります。長い間お付き合いいただき、誠にありがとうございました。

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