今回は私が「Chen DS, Hurwitz H. Combinations of Bevacizumab With Cancer Immunotherapy. Cancer J. 2018 Jul/Aug;24(4):193-204.」を抄読しました。CITとは何か知らなかったのですが、Cancer Immunotherapy(CIT)のことだそうです。さて、VEGFを阻害することにより、免疫系が上手く働くことを3つに分けて述べていました。①Dendritic cell (DC) maturation:VEGFはDC上でVEGFR1に結合してNF-kBを抑制し、DCの成熟を抑制する。VEGFはDC上のPD-L1発現を増加させ、DC機能を抑制し活性化T細胞を抑制する。②Tumor vasculature changes:VEGFは異常血管形成を促進し、T細胞がリンパ節から腫瘍血管床へ着床することを妨げる。VEGFはT細胞の遊走や着床に必要なセレクチンおよび接着分子(ICAM1、VCAM1、CD34)を減らす。VEGFは血管内皮に発現しているFasリガンドの発現を増強させ、T細胞のアポトーシスを生じ免疫寛容に導く。③Immune reprogramming:VEGFは骨髄由来抑制細胞(MDSC)上のVEGFRへ結合し、STAT3シグナルを活性化してMDSCを増強する。VEGFを介した異常血管の増加により低酸素血症が生じ、免疫抑制性の微小腫瘍環境が形成され、ケモカインCCL28が腫瘍から分泌され、制御性T細胞が増え、M2マクロファージ(免疫抑制性)の分化を導く。など面白かったです。第3相試験でアテゾリズマブ+ベバシズマブ+カルパクが上手くいったからこのような基礎研究がまた脚光を浴びてきています。
ベバシズマブ併用CIT
2018年11月10日

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