J1の古味先生が「Increased risk of cancer in patients with primary sclerosing cholangitis. Hepatol Int. 2021;15(5):1174-1182」を抄読しました。原発性硬化性胆管炎(PSC)の患者は肝胆道がんと大腸がんのリスクが高いとされていますが、スウェーデンのコホート研究で、いろんながんリスクを評価していました。PSC 1432人(88%が炎症性腸疾患を合併)とマッチさせた対象14437人の観察期間中央値15.9年での結果です。がん全体のhazard ratio(HR)は3.8 [95%CI: 3.3-4.3]、肝胆道がんのHRは120.9 [95% CI: 72.0-203.1]、 大腸がんのHRは7.5 [95%CI: 5.6-10.0]、膵がんのHRは8.0 [95%CI: 3.2-20.2]、胃がんのHRは4.2 [95% CI: 1.5-11.3]、小腸がんのHRは21.1 [95%CI: 3.5-128.2]、リンパ腫のHRは3.0 [95%CI: 1.6-5.7] といずれも高かったです。PSCや炎症性腸疾患の遺伝子や微小腫瘍環境については触れていませんでしたが、非常に面白い疫学研究でした。
PSCとがんリスク
2022年9月1日

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