就寝前の降圧薬

J2の原田先生が「Bedtime hypertension treatment improves cardiovascular risk reduction: the Hygia Chronotherapy Trial. Eur Heart J. 2020;41(48):4565-4576」を抄読しました。降圧剤を朝内服するか就寝前に内服するかの、多施設共同の前向き比較試験でした。19084人の高血圧患者を1剤以上の降圧薬(ARB、ACEI、CCB、βblocker、利尿薬なんでも)をどちらかに割付し、中央値6.3年のfollow-upの結果でした。 就寝前(n = 9552)は起床時(n = 9532)に比べて、主要評価項目のCVD(CVD死亡、心筋梗塞、冠血行再建術、心不全、脳卒中)HR [0.55 (95% CI 0.50–0.61), P < 0.001]となり、それぞれの項目でも有意差を認めました。驚愕のdataで、夜間の降圧が重要なのでしょう。腫瘍の世界でも、夜の方が circulating tumour cells (CTCs)が暴れて転移を起こしやすいとマウスと乳癌患者で報告されました(Nature 2022;607:156–62)。メラトニン、テステステロン、糖質コルチコイドがCTCのダイナミックスに関わり、結果としてインスリンが腫瘍増殖を促進することを、マウスで証明していました。ヒトでは免疫も関わっているのかもしれません。一日一回のTKIなどは、夜飲む方がよいということになるかもと妄想しました。

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