今日は、J1の谷口先生が N Engl J Med. 2013;369:374-82.の「Case 23-2013. A 54-year-old woman with abdominal pain, vomiting, and confusion.」を抄読してくれました。前回の腹痛の続きでもあり、勉強になりました。結局はメトホルミンの乳酸アシドーシスだったのです。この薬は一時機問題になりましたが、安くて良い糖尿病薬であることは間違いないです。最近の癌の世界では、メトホルミン服用者の発癌リスク軽減という疫学研究があり、また基礎実験からも癌治療でも見直されている薬剤です。メトホルミンによる乳酸アシドーシスの致死率は50%とのことですが、初診時のpHが6.62という状態にもかかわらず透析や全身管理によって改善していました。私も原文にあたってみましたが、面白いことにこのcase reportに関するTo the editorが4つありました。1)鑑別診断にあげていたエチレングリコールやメタノールは本当に原因でなかったのか? 2)ビタミンB1欠乏の可能性は? 3)アニオンギャップの高値は乳酸アシドーシスだけによるものか? 4)メトホルミンの過量でなぜ低血糖は生じてなかったのか?など、このcase reportでも討論すべきことがたくさんありました。
メトホルミンによる乳酸アシドーシス
2014年5月8日

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