J1の藤堂先生が「Efficacy and Safety of Early vs Elective Colonoscopy for Acute Lower Gastrointestinal Bleeding. Gastroenterology. 2020;158(1):168-175.e6」を抄読しました。急性下部消化管出血(ALGIB)に対して緊急下部内視鏡が待機的内視鏡に比べ出血源の同定率を上昇させるかとその安全性について比較した論文です。日本の15施設の比較試験で、受診前24時間以内に黒色便または下血を生じ、①8時間以内に3回の黒色便または②出血性ショックまたは輸血が必要となった患者を対象として、緊急下部内視鏡 (入院から24時間以内に施行する) または待機的下部内視鏡 (入院から24-96時間の間に施行する)で割り付けられました。主要評価項目はSRH (活動性出血、出血はないが血管断端が確認、または凝血塊付着) の同定としていました。SRHの同定率は、緊急内視鏡を受けた79人中17人 (21.5%) 、待機的内視鏡群の80人中17人 (21.3%)で差は無く、30日以内の再出血は緊急内視鏡群で11人 (15.3%)、待機的内視鏡群で5人 (6.7%)でしたがこちらも有意差はなく、安全性にも差はありませんでした。除外基準のひとつにCTが撮影されたことがありましたが、その点が通常診療と異なるようでした。消化器内科をローテイトしたときに話題となった論文とのことでした。
緊急下部消化管内視鏡のタイミング
2020年6月13日

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