砂田先生が「Therapeutic Anticoagulation with Heparin in Noncritically Ill Patients with Covid-19. N Engl J Med. 2021;385(9):790-802.」を抄読しました。ヘパリンは抗凝固だけではなく、抗炎症作用もあるといわれており、COVID-19の治療に使われます。今回は日本でいう中等症で入院された2219人のCOVID-19患者をtherapeutic-dose anticoagulation with heparin (ヘパリンでの抗凝固群)と usual-care pharmacologic thromboprophylaxis(通常の血栓予防群)に無作為化割付をした研究です。前者がorgan support–free days(オッズ比 1.27; 95%CI, 1.03-1.58)で有意に勝り、d-dimerの高低にかかわらず有益であったが高値の方がより良い傾向でした。しかし大出血は1.9% vs 0.9%と前者の方が多かったです。重症COVID-19にはヘパリンの有効性は証明されず(N Engl J Med 2021; 385:777-789)、d-dimer高値の中等症には積極的に使うのがよいのでしょう。難しい内容でした。
COVID-19に対するヘパリン
2021年9月2日

コメント
コメント一覧 (2件)
こんばんは。現場ではヘパリンCaが枯渇しています。ICUではヘパリン持続静注で対応しますが、感染症病棟ではアピキサバンを使用しています。腎機能が悪いと使い辛いです。低分子ヘパリンも同じく腎機能が悪いと使い辛くかつ高額です。中等症II以上の患者が激増し、長期戦になると様々な問題が出てきます。
いちろう先生 ありがとうございます。
当院では皮下注やDOACはまだエビデンスが乏しいということで、ヘパリン持続静注をしています。東京では枯渇してきたと聞いてますので、気をつけて使います。