J1の高橋先生が「24-Hour Urinary Sodium and Potassium Excretion and Cardiovascular Risk. N Engl J Med. 2022;386(3):252-263」を抄読しました。NaやK摂取量と心血管疾患との関連をみた論文はありますが、摂取量の評価法が正確でないことや参加者の条件が不十分であることもあり、結論はでていません。この試験は10,709人の概ね健康な人を対象としてNaとKの24時間尿中排泄量を数日間測定し、前向きに心血管イベント(冠血行再建、致死的・非致死的心筋梗塞、致死的・非致死的脳卒中)を主要評価項目とした試験です。第4四分位群(最高群)を第1四分位群(最低群)と比較した解析では、Na排泄量のハザード比は1.60で、1 日のNa排泄量が1000 mg増加すると心血管リスクは18%上昇していました。同様にK排泄量のハザード比は 0.69で、1日のK排泄量が1000 mg 増加すると、心血管リスクは18%低下していました。年齢、性別、体重、高血圧や観察年数などの背景因子でも同じ傾向でしたが、他の食事要因やエネルギー摂取量、社会経済的状況などは評価できていません。本試験でも、Na/K摂取量と尿中排泄量はどの程度強い相関があったのかがわかればもっと説得力があったと思います。初めての英文抄読でしたが、よく読んでいました。
NaとK排泄量と心血管リスク
2022年8月5日

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