ラクテックか生食か

J1の斎藤先生が「Association between a chloride-liberal vs chloride-restrictive intravenous fluid administration strategy and kidney injury in critically ill adults. JAMA. 2012;308(15):1566-72」を抄読しました。生理食塩水は高Cl性代謝性アシドーシスを引き起こす可能性があり、血漿に近い輸液の方がが良いのではないかという背景があります。メルボルンの病院のICU入室患者を対象として前向きに、対照期間(2008年)ではCl制限なしの輸液(生食、コハク化ゼラチン、4%アルブミンなど)を、その後の介入期間(2009年)ではCl制限の輸液(乳酸リンゲル、Clの少ない20%アルブミンなど)を行い、クレアチニン値、急性腎不全発症、腎代替療法の有無などを比較していました。対照群791人、介入群773人で急性腎不全(stage 2 or 3)と腎代替療法はいずれも介入群で少なく(P=0.001, P=0.004)、Cl制限が良好の結果でした。この類の比較試験も報告されており(N Engl J Med 2018; 378:829-839)、ICUでは生食の使用が腎合併症を増やすことが証明されていました。

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